第一章【出会い】

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蘭と美香は趣味も合い、好みも合い、殆ど全ての点で共通点があった。唯一の違いといえば、口調ぐらいだろう。 「ねぇ、蘭ちゃんはどこ中から来たの?」 「俺?俺は金崎中だよ!そういう美香ちゃんは?」 蘭はそう答えて、美香に質問をした。 「美香は羽成中~。蘭ちゃんって遠くから来てるんだね!」 美香は答えた。そして、前から気になっていたことを聞くことにした。 「ねぇ、蘭ちゃん。どうして一人称『俺』なの?」 美香は真面目な不思議そうな顔をしていた。 「ん~聞きたい?」 「うん!聞きたい!」 美香がそう言うと蘭が手招きをした。 「実は…」 蘭が喋りかけたその時だった。先生の怒鳴り声が教室内に響いた。
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