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教室を出て、体育館へ向かった美香だったが案の定、道に迷っていた。
「もー!体育館に行きたいのにどうして中庭に来ちゃうのよ!この学校、広すぎ!」
美香は極度の方向音痴であった。しかし、今はそんなことに構ってられなかった。既に始業式が始まっているからだ。
「あーぁ…完璧遅刻じゃん。また怒られるかなー?」
美香が一人でぼやいていると後ろから歌声が聞こえた。
~♪~~♪
美香は後ろを振り向いた。そこにいたのは、木に寄り掛かり歌を歌っている男の子だった。その男の子は痩せていて、身長が高く、整った顔立ちをしていた。美香は思わず
「綺麗…。」
と呟いた。
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