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初江さんは亡くなった婿養子の御主人の信次郎さんの遺影に語り掛けていた所でした。
おや?お前たちが二人で来るのは、例の話だね?
言っただろう、私の目の黒いうちはお断わりだよ。
そう言うと初江さんは背中を向けて仏壇の鈴をチーンと鳴らしお経を唱えはじめました。
こうなったら頑固な初江さんは全く耳を貸しません。源太郎さんと歳三さんは肩をすくめて退室しました。
初江さんは心でつぶやいていました。
そんな大事なことはあの子の意見も聞いてやらないといけないよ。
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