雪の降らない街

2/2
27人が本棚に入れています
本棚に追加
/49ページ
電車が止まり ふと窓の外を見やる 見知ったはずの 見知らぬ名前 いつの間に わたしは ここへたどりついたのか きらきらと冷たさが輝き もうすぐ雪の季節 わたしのよく知る遠い街の白さ どんなに小さくなっても 鮮やかに見通せる ああ どうしてわたし 今ここに ほんとうは しっている 自分の足であるいてきたことを もう戻れはしないことを ここは 雪の降らない街
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!