【序 章】終わりの始まり

1/13
52人が本棚に入れています
本棚に追加
/115ページ

【序 章】終わりの始まり

いつからだろう──。 自分の思いとは裏腹に、周りからの期待ばかりが大きくなった。 いつからだろう──。 姿も見えぬ権力者の顔色を窺いながら過ごす毎日。 いつからだろう──。 自分が住むこの世界を立て直したいと、守りたいと思った。 そしていつしかそれは、あれほど忌み嫌っていた父と同じ思いだと気付いた。 魔界を包む暗雲と容赦なく吹き付ける風。見通しの悪い荒れ地を行けば、漆黒の海へ辿り着く。 それがどうした? 諦めの悪さは親父譲りだ。 魔歴【禊】759年   アシュレイ・ロンハルト
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!