白木翼

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俺の名前は白木翼(しろきつばさ)。自分的に名前は気に入っている。 こんなカッコイイ名前を親からもらえた俺はたぶん幸せものだろう。 一応紹介しておくが俺のあだ名は「鳥」「バード」といったものだ。白い翼を持つ鳥を表しているのだろう。俺もその表現は思いの外気に入っている。 しかし俺にも自分の嫌いなところがある。俺は自分の体が嫌いだ。高校生にまでなって身長は160cmと小さい。さらに見た目は女の子を連想させるくらい細くて可愛らしい。 さらに両親は女の子が欲しかったそうで「髪を短くするのだけは止めてくれ」と泣いて頼まれているため、髪は背中にかかるくらい長い。私服で歩いているとたまにナンパされるくらいだ。俺はそんな自分の体が嫌いだった。 そんな俺だからこそ、中学の時にはもう男子校への進学を決めていた。俺は女子から色んな意味で人気があって、同級生の女の子達はみんなこぞって共学に進学させようと説得されかけた。しかし、俺は堅くなに意思を貫いて男子校に進学したのだった。 入学当初から色んな意味で俺は騒がれたが、友達もできて男としての生活が確立されていくのが嬉しかった。
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