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「私?」
海がそうつぶやく。しまったと思った。父さんやっぱり無理だったんだよ卒業なんて。だから転校させてください。心の中でピースサインをしたとき、
「お前、変態か!」
「は?」
海の言葉に思わず口をあんぐり開けた。
「世の中にな、自分を私と呼ぶ男は二種類しかいない。ジェントルマンか、変態、その二択だ」
「なにその偏った考え」
「さっさと部屋に行こうぜ、変態」
「……はいはい」
私はなんだか気が抜けてしまったのと、女だとバレない悔しさを感じていた。
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