始まりを告げる光

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暗闇に染まったまま、一向に変化する事のない窓の外。 部屋の窓から射し込んでくるものを眺めていると、窓を開ける気すら無くなってしまうであろう光景。 そんな景色を見て疑問を抱きながらも、着心地の良い寝間着を脱ぎ捨てるインシェア。 乱雑に扱うその姿から、とても急いでいる様に伺える。 「この空……何か変」 早々と着替えを済まし、部屋から出てリビングに向かう。 そこには、話をしている父親と母親の姿があった。 「行ってくる!」 父親に挨拶もしないまま、インシェアは勢い良く家から飛び出した。 ドアの外には、不気味な景色が広がっていた。
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