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飛んでいったリボンを探して地面ばかり見ていると
頭の上の方から声をかけられた
「ねぇねぇ もしかしてこれ 探してる?」
高めの声に低い背 そしてぴょんとはねたアホ毛の女の子がいた
その左手には探し求めていたシヴのリボンがあった
シヴはすぐにかがんでいた体を起こし
「あ それ私のです!見つけていただきありがとうございます」
と何度も頭を下げた
女の子はリボンをシヴに渡し
シヴは満面の笑みで受け取った
「いやぁ~ 歩いてたら顔に巻き付いてきてさぁ びっくりだよ♪」
女の子はそう言いながらシヴに近づいて
「あなたがシヴさんかなぁ?♪」
と
シヴは なぜこの女の子が自分の名前を知っているのか
いつ名前を教えたのか 考えていると
「あ そんなに首を傾げないでよ♪ ボクは知りたいと思ったことが解るだけだから♪」
と言葉を続けた
「そうなんですかぁ すごいです!」
と すぐにシヴは笑顔に戻った
「あはは♪君は恐がったり 気味悪がったりしないの?♪」
女の子はクスクスと笑いながらシヴを見ている
シヴは何故そんなことを言うのか解らなかった
「あはは♪ うん 聴いてた通りだ♪ …そうだ この町を案内してあげるよ」
「…え?」
女の子はシヴの手を引き
バザーで賑わう人混みの中へ引っ張って行った
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