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ロメは自分で作った物見台の上で辺りを見回していた。
曇っているためいつもより視界が悪い。
文明社会があったころは電子双眼鏡とかいう、何千キロ先をも見渡せる便利な代物があったが、ポルタリスにはただの双眼鏡すらない。
ロメは毎日、GEMSの操る自動機動兵器の襲来をいち早くポルタリスの人々に伝えるためにここで見張りをしていた。
ロメの父であり集落の長でもあるロヨラは見張りをすることも抵抗することにあたると言って物見台を作っているときからずっとロメと対立していた。
しかし、ロメはそのことをまったく気にしていなかった。
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