退屈

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キーッドン! 「誰か救急車!」 気がついた時は病院のベッドの上だった… 目を開けた私は… 学校の天井かと思って懐かしく思いながらぼんやり見てたんだ… でもすぐ看護婦さんに声をかけられ 現実に引き戻された気がした。 どうやら私は信号無視のトラックにハネられたらしく 足を骨折していた。 看護婦さんの話しでは「骨折だけなんて奇跡よ!」 ってその後もずいぶん興奮して話してたっけ… 私にはどうでもいい話しだけど… むしろ、【何故助かったのか】って苛立ちさえ覚えてた。 だって…自分の存在なんて消えてしまえばいいって毎日思ったし… 自殺するほどの悩みや勇気も無かったから… 私には事故なんて好都合だったのに… そう、この時の私は無気力で… 無意識でも呼吸してる自分が不思議だったのだから。 入院は思ったより長引いた。 無気力な私でも、さすがに退屈で泣きそうだったんだ。 こんな私でも、心配してくれる友達数人が、入れ替わり立ち替わりお見舞いに来てくれた。 それでも、多くの時間は退屈との同居生活で… そんな時、友達が携帯サイトのチャットの話しをしてた。 正直、まったく知らない相手とくだらない話しして、何が楽しいのか理解できなかった… でも私の携帯に勝手にそのサイトを登録して帰った友達に今では感謝してる…
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