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絶対、そうだ。
ここは──
……数年前、僕はとても仲の良い女の子が居て…親友にも内緒のこの場所を“二人の秘密の場所”として教え、何回かこっそり会ったものだ…
懐かしさのあまり目を細めて絶景を見渡した。
…そういえば随分と暫く忘れていたものだ…
しかし…何故か、その相手が思い出せない…
一体…誰…?それに、安西はどうしてここを知っていたのだろう…?
疑問は増え、膨らむばかりだ…
分からないもどかしさと、世界の静寂で寂しさが増膨した。
「………………………」
「…あ、ユー©…帰るか。」
和司君は気を利かせて、帰る様に促してくれた。
……とても、気分が悪い…一体どうしたのだろう…?
頭に思い描くのは先程の風景と霞む女の子、それと…ノイズ混じりの…僕、とうとうおかしくなったか…?
和司君は途中まで僕を送ってくれた。
「じゃ、ユー©また明日♪」
「うん、またね。」
手を振り、ゆっくりと別れた。
安西…は結局何処に行ったのかは分からない。けど、安西のお陰で色々思い出せている…全部思い出したら、お礼を言うべきかな…?
そんな事を考えつつ、家路を辿るのだった。
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