*三章*消失。

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 次の日、学校に行くと安西の姿は無かった。 「おはよう、和司君…ねぇ、安西さんは?」 教室で談笑している和司君に聞いてみると… 「おはよ♪ユー©。安西?誰だ、そりゃ??」 え…?  僕は思わず固まってしまった。 「数日前に転校して来た…安西夕貴…。斎藤さんの隣で…昨日一緒にあとをつけ…」 「…あのなユー©」 話の途中だと言うのに、和司君は僕の言葉を遮った。 「昨日は俺はガールハントしてたぜ?しかも、斎藤の隣はずっと空席じゃないか。まったく、しっかりしてくれよー?」 皆クスクス笑ってこっちに視線を注いだ。  …嘘だ。 これは、新手のドッキリか?それとも、悪い夢でも見てるのか…?? 「おはよ、呼んだ~?」 「斎藤さん…」 ポンッと背中を叩いてにっこり挨拶をして来た。 「葉子の隣に転校生が居たんだとー。」 ニヤニヤしながら和司君が説明した。 「何、それー。幽霊?」 斎藤さんはくすっと笑って目を丸くした。  皆、忘れてしまったのか…? 僕は鮮明に覚えてる。安西がどんなに大きな存在だったかが今、分かった。 心に空いた穴が、空虚感と悲しさを増膨させた。 「本当、だよ…居たんだ。」 ノイズが記憶から薄れた気がする。 「ユー©…」
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