*序章*涙。

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 その後しばらく呆然と彼女の居た所を見つめていたが、ハッとして急いで机から課題を取り出して学校から出た。  来た時と同じ様にガチャリと乾いた寂しい音だけが静かな街に響いた。  冷たい風…何も無い夜…彼女の流した涙の理由は知らない。けれど、この風景が彼女の悲しさを増膨させたのかもしれない…と考えて僕は家路を辿った。
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