*二章*心。

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 結局、彼女は何もせず…した事と言えば静かに公園を見渡した事位だった。 「………」 安西は何も言わずに公園の奥の森の方に進んで行った。 「あ!ユー©追うぞ!!」 もぅ…ほっといてあげようよ… 安西が何処に行こうと僕達には関係無いし…  そんな事は口に出せなかった。言ったとしても、和司君ならシカトが関の山だし… 和司君は僕の腕を無理に引っ張り、ずかずかと安西の通ったであろう獣道を進んだ。      ………ここ、は… 気が付くと、柵の有る開けた崖の上に出た。  ──ここ…もしかして 「おぃ、見ろよ!ユー©!!絶景だぜ!!!」 街が全部一望出来、夕焼けの位置が一枚の絵画の様だった。 もしかして…いや、もしかしなくても… 「ここ、来た事有る…」 忘れてしまったけれど、そう昔でも無かった筈だ。 「マジかよ~、こんな最高のスポット独り占めすんなや…」 いや、羨ましそうに言われても… しかも独りでは無かった筈だ。誰か、分からないけど…多分、女子だった。 何だろ…思い出そうとすると頭痛が… 「ユー©?おい、市原!?」 どうやらふらついてしまった様だ。和司君が心配してる。 「あ…うん、大丈夫だよ。」 僕はにこっと笑って言った。
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