回想~出会い~

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「さて、じゃあ始めるとするか。」 「何をです?」 「永倉君に木の見方を教えるためさ。」 やはりそうか。だが、何をするのだろうか? 「まず、この2本の木をどっちが良いと思う?」 至って普通の木だ。どっちが良いと思うと言われてもなあ。 「いや、何が違うのかさっぱり分からないです。」 「だろうね。一応、聞いてみただけだから。違いはね、曲がりが有るのと無いのなんだ。」 曲がり?何処も曲がっている様には見えないのだが? 「両方の周りを上を見て回ってごらん。」 「あっ、本当だ!」 俺が居た位置からは確認できなかったが、確かに僅かに曲がっていた。
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