二度目の正直。

4/7
前へ
/85ページ
次へ
『THE HOUSE OF THE DEAD』 ちなみなら、ホラー映画に耐性はあるだろう。そう思っての選択だった。 だが、今目の前にあるちなみの顔は... 「ちょっと......これ、凄く怖いって...評判のやつじゃない」 有り得ないくらい蒼白だった。 (まさか......) 俺の頭に素晴らしい想像が過ぎる。 「......止め。帰る。やっぱ君とデートなんて嫌」 「あれ、もしかして怖いのかな? あの映画が」 わざと煽るように言う。 「そ...そんなこと......」 縮こまってしまうちなみ。 「なら、大丈夫だな、一応、指定席だから......やっべ、もう十分前だ、行くぞ」 「......帰るって...」 「怖いのか?」 「...っ、だから違--」 「行くぞ」 再び腕を掴み、強引に引っ張る。ちょっと荷物がキツい。
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

298人が本棚に入れています
本棚に追加