二度目の正直。

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「う.......」 心底へなっとした感じでシートにもたれ掛かるちなみ。 目の前のスクリーンには、見たこともない外人さんの名前が大量に流れている。 「そ、そんなにキたか?」 「...違う.....だから、お腹いたいだけ....」 「じゃ、今度こそ医務室行くか」 「....いらない」 「じゃ、行くぞ」 スタッフの皆さんには悪いが、スタッフロールなんて見ていても面白くない。 「...ちょっと....待って...立てない....」 ちなみの膝はがくがく震え、本当に自力では立てないようだった。 「おいおい、おおげさだって....」 ....仕方ないな。 「え?ち、ちょ---」 俺の腕が、ちなみの肩にまわされて。 俺を支えに立ち上がるちなみ。 「は....離して、絶対こんなの嫌...」 「離したら転ぶぞ?」 「君に肩貸されるよりマシ...やめて」 「大人しく肩貸されろ。こっちだって待ってるのはめんどい」 「.....うぅ...一生の恥...」 そのままゆっくり歩き、建物を出た。
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