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「じゃ、行こっか!」
かなみは、とても楽しそうな、幸せそうな笑顔を浮かべた。
それは、俺が知ってる笑顔の中で、間違いなく一番輝いていて――
うーん.....
今見てみると、やっぱり可愛いな、なんて思ったり。
「千花.....デート中に、他の女の子見ないの....」
「い、いや、もう完全に吹っ切れたな......って思ってさ」
「.......そうだね....ホント、良かった....あれ?」
気づくと、かなり引き離されてる俺達。
「二人とも、歩くの遅い!」
「へいへい.....スピードアップするか」
「.....面倒くさいけどね」
「......同感だ」
カラッとした冬の青空の下、4人の男女が、楽しそうに歩いていた。
悩んだり、迷ったり.......いろんな事があったけど.....
その延長線上にあるのが『今』なのだから――それはそれでいいや。
ただ、この楽しさに身を任せていられれば。
今はそれで充分だった。
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