2002年。絵奈22才。

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美紀さんはしばらく何も話さなかったから、隣に腰を下ろし黙ってた。 『……ごめんね………』 「ん?大丈夫だよ。美紀さんは、大丈夫?」 『うん。 だって、慎くんね、指輪どうしたの?って聞いたら、あっ!忘れて来た。って言うの。』 「うん。」 『だからね、大事にしてくれてないんだね! って言ったら、あとでペンションに電話するし、対したもんじゃねーじゃんって言うんだよ。』 「うん。」 『それで、頭にきて、逃げて来ちゃった。』 「うん。」 『本当はさ、私の事どぅ思ってるのか、全然わかんないんだよね。 いつも冷たいし、聞かなきゃ好きだって言ってくれないしさ。』 「そっか…」 『指輪も気付いてすぐ、取りに戻るとか電話するとか仕草見せてくれたら、渡そうと思ってたのに……』
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