2003年。絵奈23才。

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『啓に話してくる…』 階段をあがろうとしていたお母さんの腕をつかんだ。 「もーいいんです…。 心配かけてすみません。いろいろと長い間、お世話になりました。」 深々と頭を下げた。 『絵奈ちゃん…… 私はこれからも娘だと思ってるから、いつでも遊びにいらっしゃい。 何があったか、わからないけど、啓には叱っておくから!』 お母さんも涙を流し言ってくれた。 「ありがとうございます。すいませんでした。」 私は啓くんの家を出てアパートへ帰った。 帰りの道のりは泣きながらだった為、ほとんど覚えていない。 アパートに帰ると香奈がいて、話を聞いてくれたから、なんとか立ち直る事が出来た。
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