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………だんだんと病室に近づくにつれて、足どりが重くなる…………
そんな私を慎くんは、腕を掴み、引っ張って行ってくれた。
「ねえ!慎くん!何があったの?」
『…………』
慎くんは黙ったまま、私の腕を引っ張っている。
一つの開いた扉の前で、立ち止まった。
中にはたくさんの人がいる。
私は、周りの人を見る余裕がなかった。
近くで『絵奈ちゃん……』と聞こえたが、多分啓くんのお母さんだろう。
私の目は、目の前にあるベットを見つめたままだった………
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