思い出

4/6
前へ
/84ページ
次へ
  「嘘…だよね…?だってあたしたち幼なじみだもん…ずっと一緒だもん…」   『…嘘なんかじゃない。転校するんだ―…。』   「―…嫌だよ…」   「そんなの嫌だ!!!!」   裕翔の胸ぐらに掴みかかるようにして叫んだ。 涙が溢れだした。   『…っ…仕方ないんだ…。』   愛奈から顔を反らして呟く。   「っ…だ…だって…離れ離れに…なっちゃう…っもん…」   愛奈は力無くその場に座り込んだ。   『…泣かないで。離れても心は繋がってる。』   裕翔は優しく愛奈を抱いた。   『いつか絶対戻ってくる。…愛奈を迎えに来るから。』   「…ほんと…に…?」   『うん。約束する。』  
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!

769人が本棚に入れています
本棚に追加