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ここのクレープ屋は公園の中にある。
その為、人間観測にはもってこいなのだ。
辺りには、ペットと散歩中の人、楽しそうにお喋りしながら通り過ぎる学生、仲良く寄り添い歩く老夫婦。
色んな人々が行き交う。
『あれ?』
彼方が呟く。
『何?何ぃ?』
何かを見つけたであろう彼方は、前方に見える木々が密集してる場所を指差す。
『ん~?』
何もない。首を傾げる私に彼方は言った。
『今…江美が居た。』
『何言ってんの~!?私ここに居るじゃん(笑)』笑いながら、彼方の肩を叩く私。
『いや、マジで!江美にそっくりな奴居たんだって!しかも…凄い形相でこっち見てた…』
『な、何言ってんの!?見間違いじゃない?ほら、誰もいないし。ねっ!』
納得しない顔で渋々頷く彼方。
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