初級講座・第一回演義について

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諸葛亮「そもそも三國志演義とは明の時代、中国の羅貫中という人物が書いたとされる劉備様が主人公の小説です(後半の主役は私ですが)……まあ作者が誰なのか?というのにも諸説ありますが、それは別の機会に」 関羽「小説……つまり作り話という事かな?」 諸葛亮「いいえ、それだと少々語弊がありますね、それよりも事実を元により面白く劉備様贔屓につまりは蜀贔屓に作られた物語、と言う方が適切かと。そもそも三國時代を元にした伝承や物語は北宋の頃から存在していますしね」 関羽「なるほど、100%の創作では無い、という事だな?」 諸葛亮「流石は関羽殿ご理解がお早い」 関羽「世辞はいい、しかしそのような構成では実際の出来事と物語を混同する者もおるのではないか?」 諸葛亮「ご明察ですね関羽殿、しかし一つ注意して頂きたいのは正史と言うものは晋の文官である陳寿が作成した物だという事です」 関羽「晋とは確か、司馬懿の孫である司馬炎が作った王朝の事だな?」 諸葛亮「ええ、ですから当然司馬懿の居た魏が正当な王朝だとしています」 関羽「つまりは正史は魏贔屓の歴史書なのか?」 諸葛亮「そういった面も確かにあります、しかし演義の蜀贔屓程は露骨ではありませんし信頼のおける優れた歴史書である事は間違いありません」 諸葛亮「では次のページでは演義と正史の混同についてご説明しましょう」
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