ラブフィニティ

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「どうだっていいって、なんだそれ、なんかムカつく」 「ああ、お前の存在がどうだっていいって意味じゃなくて、お前たちのしてきたことがどうだったかなんて、もう過去にはこだわらないって言ってんだよ。 どうせ、前にしか生きられないんだ。 戻れるなら戻ってやり直したいことはあるよ。 誰だってそうだろう?」 「話したい事か……だったら、今はねえな。 言うことが、うああ、言いたいことがわからねえ……」 「ああそう、俺もお前にコクられても困る」 「だから、コクんねえよ。 それとも、懺悔〈ざんげ〉的な告解を含めて……橘は言ってるのか……」 「お前、意外に大人な言葉を使うよな、ゴリのくせに」 「うるせえよ……だいた…い、なあ、お前、白過ぎるんだよ……背景と同化して、目をこらさないとよく分からねえんだよ。 なんかそんでえ、目だけ赤くて、インペリアル……みたいな、落ち陽の色の……」 「インペリアル?」 「インペ…トパー…」 「はあ?」 「高くで売れる、堀あてたら……普通のやつの…何倍もの値段で……」 「はい? トパーズの話? なんでいきなりインペリアルトパーズ(皇帝のトパーズ)の話になんだよ」 キョウは呟きでしかない滝田の声に耳をすませていたが、やがて寝言だと気付き、呆れて傾けていた体を戻した。
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