第1章 雨の学校

4/4
前へ
/25ページ
次へ
~放課後~  司を含めた15人が教室の真ん中に集まり、どんな飾り付けをするのか話し合っていた。   「私的には、可愛い感じにしたいなぁ」   意見を述べたのはクラス委員長の青木 香奈(あおき かな)だ。   「私もその方がいい」   賛同したのは香奈の友人、上原 雅(うえはら みやび)。   「可愛いって……男子からしたら嫌だな」   司の思っていたことを言ったのは、男子のクラス委員長、柴田 学(しばた まなぶ)である。   「オレも学に賛成」   司は迷いなく学に賛成した。   「えぇ~。じゃあどんなのにするの」   思った通り反対するような口振りで意見がとんできた。   「だからそれを今から話し合うんだよ」   反対された時のためにあらかじめ考えてあった言葉を言った。   「そう……ね」   やはり返す言葉はないようだ。       ~1時間後~  意見がまとまった頃には、時計の針は6時を回っていた。その時、高塚が教室に入ってきた。   「あんまり遅くまでやってるなよ」   「はぁ~い」   それだけ言うと高塚は教室から出ていった。       ~更に30分後~ 「そろそろ帰るか」   学の意見に全員が「賛成~」と口を揃えた。     そして、僕達は悲劇的なものを目にすることになる。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

93人が本棚に入れています
本棚に追加