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『…千影さんいつからこの2-Aの教室は見せ物小屋になったんですか?』
自分の机に突っ伏しながらうんざりとした口調でそう呟く美咲。
文化祭終了後から毎日のように各学年の生徒が、美咲を見に彼女の教室へと足を運んくる…連日の大満員だ。
自分の席がローカ側から離れた窓際なのが唯一の救いである。
『さぁ?何か珍しいものでもあるのかしら?』
わかっているのにあえてサラリとすっ惚けた返答をする千影に、美咲は溜め息を漏らす。
『あらあら、ダメよ~溜め息なんてついたら幸せが逃げちゃうわよ?』
『誰のせいだと思ってんのよ~』
恨めし気に千影を見れば優雅な笑顔にやり込められた。
『兎に角…あれなんとかならないかな?
いい加減息詰まるよ』
もうこう毎日だと流石にうんざりしてきた美咲の言葉に
『仕方ないわね~ちょっと待ってなさいな』
千影はニヤリと小悪魔の微笑みを浮かべローカへと歩いていった。
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