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「………」
なんだかんだいっても二人はプロだ。
先程の微妙な空気などいつの間にやら忘れて、もう自分の演技を見直すことに集中している。
「……うん♪良い感じ!」
「あ、あぁ……」
正直、遥也は今日撮った自分の演技に驚いていた。
すごく生き生きしている――
「……!!」
そんな事を考えていると、遥也の目にとんでもない物が飛び込んできた。
「すみません!!今の撮影が終わった後の撮りっぱなしになってた映像のとこもう一回見せてもらえませんか??」
遥也はその映ったものが幻覚ではないかを確認したいがためにカメラマンにすごい勢いで聞いた。
「え、別に良いけど……どうかしたの??
こんな演技に関係ない所なんて見て……?」
カメラマンは遥也の勢いに少し圧倒されながら聞き返す。
「ちょっと気になるところがあって!!」
「んー…なら今から巻き戻すから見たいあたりでストップかけてくれるかな??」
遥也はカメラマンの言葉に二つ返事で答える。
「わかりました!!お願いします!!」
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