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「遅刻だけは避けたいよ~!!」
そんな訳で本気で焦っているのだ。
「はぁ―…」
しかし今更走ったところで間に合わないのは明確で。
木葉は明らかに自分が悪いのだがとりあえず溜息をついたのだった。
「…よし!仕方ない!!この時間なら皆もう学校でしょ♪
屋根伝っていっちゃえー!!」
そしてついには一人でにそう呟いたのだった。
…何を言っているのだろうか。
普通はこんなセリフを聞いたらそう思うだろう。
普通に考えたら屋根を伝って学校に行くなんて不可能なのだから。
だけど彼女は普通じゃないのだ。
だからこそそれが可能なのだった。
そしてその理由を説明するには彼女がずっと隠し続けている秘密を明かす必要がある。
信じるか信じないかは自由なのだが、実は彼女は天使なのである。
信じるにしろ信じないにしろこれは事実なのだからこれ以上説明のしようがないのだが。
天使というものは、成人するまで人間界で生活しなければならない決まりがあるのだ。
木葉は今16歳。
つまりあと4年間を人間界で過ごすのだ。
勿論天使だとバレないように、だ。
まぁ言ったところで信じる人などいるのか解らないが。
とにかくバレたらその時点で即天界を追放される。
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