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大きな『プール』のそばにある鏡をふと見かけたときだった。
動くダニすら見えそうな視力で自分の顔を見たとき、一瞬見間違えかとも思ったが、光や角度の加減ではないようだ。
目の色が茶色ではなくなっている。
さらに左右の目の色も違う。
右が緑、左が青い瞳になっていた。
オッドアイ……。
見比べてみると、一瞬見ただけでは瞳の色の違いは分かりにくいが、それでも明るい場所で少し見入られたらすぐに分かる程だ。
嫌いじゃないけど、目立つんじゃ…。
様々な疑問が浮かぶが、どれも明日聞いてみようと思い、バスタブから出た。
しばらく言葉の分からない番組を見てから、テレビを消して寝室に向かった。
まるで綺麗な水の中にいるような部屋に入り、部屋の入り口から四メートル先にある巨大なベッドに倒れ込む。
ベッドのすぐ上にある時計を見ると、すでに十時をまわっていた。
訓練……、高校よりは退屈しなさそうだな。
色々と想像しているうちに、微かに聞こえる心地良い水の音も手伝ってか、いつの間にか眠っていた。
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