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~アナスタシア基地・地下6階、同ドーム・アンダースペース~
キリアと別れてから数分後に、通路の終わりに到着した。
その終わりにあったドアを開けると、ひときわ豪華なホールが目に入る。
「お前、確か『スレイヤー』のクレアとか言ったな」
そのホールの奥にある入り組んだロフトから1人の男が開口一番にそう言った。
「まさかあの『クレア』が1人で来るとはね」
こちらから見て斜め左で、数万ドルはしそうなソファに腰を下ろして高級そうなワインの入ったワイングラスを片手に持ったもう1人の男が笑う。
「お前達が『アナスタシア』のナンバー2であるアンドレエフ、ナンバー3のイラマニチェフか?」
この問いに2人は誤魔化すこともなく認めた。
と言っても、トップを除けば、戦闘員の主要幹部は彼らだけだものね……。
「ここまで来れたのは褒めてやるが、『ここから』はどうする気だったんだ?
お前1人で俺達2人をどうか出来るとでも?」
アンドレエフがロフトから飛び出し、正面に着地する。
イラマニチェフもソファから腰を上げ、ワイングラスをテーブルに置く。
「それが任務だからな」
それだけ言い捨て、ベルトポーチからカプセル型の薬を取り出し、それをそのまま口に放り込み、飲み下す。
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