アナスタシア~崩壊と残骸~

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すると、頭上に直径30cm程の『天使の輪』のようなものが出現した。 「何だ、それは?」 アンドレエフが鼻で笑う。 「それが最後の言葉みたいね。 それでは……」 その天使の輪のようなものが、甲高い音を発しながら突然回転し始めた。 次に輪の円周に無数の触手のような紐らしきものが生え、共に回転していく。 「…お別れよ」 その10cmにも満たなかった触手が瞬間的に伸び、10メートル以上距離のあるアンドレエフにその触手が当たった。 そして次の瞬間、輪の回転が同じく瞬間的に跳ね上がる。 ガガガガガガガガッ!! アンドレエフを巻き込みながら、ミキサーのように回転するそれは壁やデスク、モニター、高級な家具など触手が触れるもの全てを一瞬で粉砕していった。
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