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「花音さん、僕は今の貴女が好きです。
だから花音さんが傷付くようなそんことはしません。
昔の話をしてくださってありがとうございました」
私の優しさになんて気付かれなくて構わない…。
気付く人間は気付く。
それで構わないんだ…。
私と陸はそのまま学校をサボった。
「陸、陸は私の本当の親友よ…」
「あれ?僕はもうそうだと思ってたんですけどねぇ…」
二人で笑い合った。
私は幸せ者。
本当の友達を見付けることが出来たから…。
「なんか本当に花音って不思議ですねッ!!」
「そうかしら?」
「なんか人類外の生き物な気がします」
…陸も十二分に不思議だと思うのは私だけかしら?
類は友を呼ぶって言うしね…。
「おかえりなさい花音―――!!!
…後ろの子はお友達?」
「はっ初めまして、同級生の中村陸です!!!」
「キャーカワユイーッ!!!」
そう言った後に陸は抱き締められた。
そして僕だけにしか聞こえないような小さな声で呟いた。
耳に息が掛かる…。
「うちの娘に手ぇ出したらクソ野郎、テメェのもん一生使いもんにならなくしてやるよ」
やっぱり親子だぁッ!!!
怖い、怖すぎる…。
絶対にこっちが素だ!!
そんな陸と父を置いて花音は自室に向かう。
「陸、おいで」
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