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口調で解ったと思う…。
ダンディーでもSのご主人様でも普通の父親でも、絶対にイヤだけどMの奴隷てもない…。
オカマなんだ。
私の父は私がアルバイトしている『アスタロト』の系列店のホステスクラブで、ママをしている。
まぁ見た目は美人だし、声も私と変わらないくらいだし、喉仏も目立たないから、時々本当に男なのか疑ってしまう。
「それじゃ私はバイトだから」
手を振って学校から帰宅した。
「花音おかえりなさーいッ!!!」
「…うざい」
「あんもうその即答するところも冷たい目も流石『女王陛下』って感じよぉ――!!!」
嗚呼神様、これは罰なのですか?
私が女王であることへの罰なのですね?
この男か女か解らない生物が私の父だなんて…。
嗚呼神様、余りに酷すぎます…。
「今日は二人、一時間ずつ入ってるからねぇ」
と父。
二人…、頃合いからして高木さんと松浦さんかなぁ。
黒の露出が多いドレスに着替えて、店に常時置いてあるチョコレートを食べる。
このチョコレートの中にはコニャックというブランデーの液体が入っている。
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