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確かに自分を守ることは出来る。
だけど代償として私は周りから人が去って行く…。
だから陸、一緒にいる間は貴方を守ってあげる。
ねぇ?陸を睨んでるそこのバカトリオさんたち?
私は自らの優しさと言われるものを隠す…。
嫌いなのよそーゆーの。
人の優しさなんて所詮は自分のため。
陸を守るのだって陸が傷付くのが私が嫌だからだもの。
ゆっくりとバカトリオに近付く…。
ほんの一瞬だが二人の視線が三人の中の一人に向けられた。
コイツがリーダーか…。
そっと耳元でささやく。
「陸に手を出したら『死にたい』って切望するほどの絶望を貴方たちにプレゼントしてあげる」
チュッと頬にキスをして教室を出た。
昼からサーボろっと。
後ろからパタパタ音がして振り返ると陸が私と自分のカバンを持って追い掛けて来た。
「花音さん、あの人になんて言ったんですか?
花音さんが教室を出たら気を失ったんですよあの人…」
陸は心配そうな顔をしていた。
「聞きたい?」
陸は真っ青になって顔を横に振った。
「良い判断よ。
世の中知らない方が良いコトもある…」
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