03.来る者拒まず、去る者追わず

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  「おーい、龍也ー! ご指名だぞー!」 昼休み、男子の一人がドアの前で大声で言う。茶化す彼の後ろにいるのは、可愛らしい女の子。 「お、また呼び出し? ニクイねぇ、旦那!」 「うるせぇっつの」 男子の輪から離れた龍也は、女の子と一緒に教室を出ていった。 「……大丈夫?」 瞳が心配そうに綾の顔を覗き込む。 「大丈夫だよ、もう慣れたし」 そう言った綾の顔はちゃんと笑えていなかったのか、瞳は複雑そうな顔をする。 「ホントに大丈夫だから」 そんな瞳に苦笑して、弁当を片付ける。    
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