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「おーい、龍也ー! ご指名だぞー!」
昼休み、男子の一人がドアの前で大声で言う。茶化す彼の後ろにいるのは、可愛らしい女の子。
「お、また呼び出し? ニクイねぇ、旦那!」
「うるせぇっつの」
男子の輪から離れた龍也は、女の子と一緒に教室を出ていった。
「……大丈夫?」
瞳が心配そうに綾の顔を覗き込む。
「大丈夫だよ、もう慣れたし」
そう言った綾の顔はちゃんと笑えていなかったのか、瞳は複雑そうな顔をする。
「ホントに大丈夫だから」
そんな瞳に苦笑して、弁当を片付ける。
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