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何とか家族を返してもらい私は、普通の生活に戻った。
「嫌な悪魔も居ないし平和ね。」
コンコン
「こんばんわ。カイルの事で来たんだけどいいかな?」
「悪魔!?でも、良い悪魔そうかも?」
ガラッ
「災難だったね?カイルのお兄さんに君が天使アレフの生まれ変わりだって気付かれちゃったんだよね。」
「どうしてその事を知ってるんですか?」
「カイルは、君に怒られてショックだったみたいだけど自分の代わりに君を守ってと僕達に任せて何処かにいったんだ。」
「そうなんですか?」
私の目の前に現れた小柄で可愛い容姿の男の子の悪魔は、笑顔で優しく状況を説明してくれた。悪魔に守られても嬉しくないんだけど。
「カイルは、素直じゃなくてワガママで手間がかかる悪魔の王子なんだけど悪い子じゃないんだ。」
「悪い子って、どう見たって貴方より彼が年上に見えるんだけど気のせいですか?」
「僕は、こう見えてカイルより年上なんだ。童顔で背が低いから子供みたいに見られるけど本当は大人なんだよ。」
「そうなんだ。(こういう可愛い顔した悪魔が一番腹黒い気がする。)」
「紹介が遅れたけど、僕は微笑みの悪魔リノスだよ。よろしくね? 」
「今日は、カイルさんの代わりにリノスさんが私の監視役ですか?」
「まだ、自分の立場が分かってないみたいだね?雪麻さんは、魔界の悪い悪魔から狙われているんだ。」
「それは分かっています。現に、カイルさんのお兄さんであるギルスさんが私の家族を消し去ろうとしていましたからね。」
私が、天使アレフの魂を持って生まれてきたからって家族迄巻き込むなんて最低だ。
家族を傷つけようものなら悪魔でも何でも私は許しはしない!
「あの人は、カイルと違って手加減なんかしないんだ。欲しい物なら邪魔する者を消してでも手に入れる酷い人だよ。」
「だから、私も遠慮なく彼を叱りました。その結果どうなったかは今の現状です。」
「上から見てたから知ってるよ。僕も雪麻さんの怒った様子にビックリしたんだけど彼は相当効いたみたいだね(笑)」
「…カイルさんとアレフさんの間に何があったか教えてくれませんか?」
「いいよ。あの人に謝らせたのは雪麻さんと魔界の王だけだから教えてあげるよ。」
リノスさんは、よっぽどギルスさんの事が嫌いな様子だった。
機嫌が良い上に何だかスッキリしたみたい。ギルスさんて、リノスさんに恨みかってたのかな?
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