悪魔の魅力

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子供みたいにふくれて機嫌が悪くなったカイルさんを放置した。 こういうのは、時間が経てば大抵は元通りになるからだ。 「カイルって、将来雪麻さんのお尻に敷かれそうだね(笑)」 「ハッ!誰がこんな暴力女の尻になんか敷かれるかよ?冗談じゃないぜ。」 「そうですよ。いつから私とカイルさんが将来そういう関係になるようになったのですか?」 「嫌がってる割には意見が合ってるよ。でも、カイル…運命からは逃れられないんだって事は知ってるよね?」 リノスさんの優しい無邪気な顔つきが一辺して真面目な顔つきになった。 カイルさんも、ふざけた彼とは違って真面目にリノスさんの言葉を受け取ったみたい。 「ああ、分かっている。アレフの生まれ変わりが雪麻で命を狙われてるから下手したらアレフと同じ目にあうって事だろ?」 「天使アレフ様の魂を偶然とは言え宿した私を守る役目は大事なのですね。カイルさん、リノスさん…よろしくお願いします。」 「雪麻さん、カイルに気を許しちゃったら食べられちゃうから気をつけてね?」 リノスさんの言葉に、拍子抜けしたけどそれは気休めだけど頼もしい言葉だった。 強ち間違いではないと思う。カイルさんは、油断大敵。 「じゃあ、俺は此処でユッキーと一つ屋根の下で暮らすからリノスは帰れよ。」 「…カイル、抜け駆けは駄目だよ。僕も今日から一緒に此処で住む事になったんだから。」 「部屋は別々ですよね?」 「ユッキー、水くさい事言うなよ。アレフは男だったから友情だったがユッキーは女だろ?一緒に寝…」 バキッ←鉄拳制裁 「ごめんね。カイルは、昼夜問わずに狼になっちゃうんだ。だから、僕がいないと何があるか分からないでしょ?(笑)」 ベビーフェイスなリノスさんは、カイルさんの下劣極まりない言葉に私より先に鉄拳を彼に命中させ笑顔で言った。 頼もしいボディーガードね(笑) 「一番危険な存在かもしれないです。と言うよりさっき私の事を乱暴とか暴力だとか言ってた割には、いやらしい事考えてるんですね?恥を知りなさい!」 「カイル、雪麻さんには相手にされそうにないね(笑)ガードが堅いし落ちそうにないよ。」 「リノスさん、私はカイルさんなんかこれっぽっちも興味はありませんよ。世の中の女は皆俺の者!なんて考えてる野蛮な人には軽蔑して非難の目で見下してあげるより他ならない事ですから。」 「雪麻さんて、結構きついんだね(苦笑)」
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