悪魔の魅力

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元より軽い軟派者が大嫌いで質の悪い冗談なんか受け付けないぐらいの堅い女が私。 少しは、ジョークぐらい笑って許せる器にならないと人生楽しくないかもしれないな。 ピンポーン 「下に誰か来たみたいだよ。気配から察するに天使様だね。」 「ギルスさんとの事で学校に行く時間が遅くなりましたから、心配して来てくれたのかもしれませんね?」 「俺、あいつ苦手だ。アレフの付き人だろ?」 「私は、フィルス様が大好きですよ。優しいし、温かいし、誰かさんとは違って真面目ですからね。」 「ユッキー、あいつがお前に近付く理由知ってて俺に意地悪してるのか?」 「知ってますよ。アレフ様の生まれ変わりである私を守って下さっているのですよね?」 「天使なんかに恋愛感情なんか持つなよ。あいつらは、神様にしか愛情を注がないからな。」 「ヤキモチ妬いてるのですか(笑)私は、フィルス様に恋愛感情なんて…」 私とカイルさんの口論に痺れをきらし、玄関迄フィルス様を迎えに行ってくれたのはリノスさんだった。 「おはようございます。雪麻さん。今日は、学校に姿が見えないみたいなので心配して家に伺いました。いきなり訪れて迷惑では無かったでしょうか?」 爽やか過ぎる笑顔と丁寧な言葉遣いと気配りに私は、さっき迄の事が無かったかのように満面の笑みを浮かべフィルス様に答えた。 「フィルス様に来て頂けるなんて光栄です。ご心配をおかけして申し訳ないです。」 「何もありませんでしたか?貴女の身に何かあったのではないかと心配で保健室から急いで来たのですが、その様子だと大丈夫だったみたいですね。」 「はい。あの、フィルス様…」 「天使の名前で呼んで頂けるのは嬉しいですが類で結構ですよ。雪麻さんだけの特別な呼び名で呼んで頂けると嬉しいです。」 「おいおい、いつからあいつら出来てるんだ?」 「見事にカップル成立だね(笑)カイル、可哀想。」 フィルス様…類さんといると二人だけの世界に入ってしまう自分がいる。 相手は天使様なのに、私は本気でお熱上げてるのかな? 「じゃあ、これからは学校以外では類さんと呼びますね。」 「はい。」 「付き合ってられないぜ。リノス、そいつが一緒なら俺達が居なくても大丈夫だろ?学校に行こうぜ。」 「カイルって人間界に結構馴染んでるね。(彼女の事本気になりかけてるカイル見てると楽しいよ。)」
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