悪魔の囁き

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門限10分前に無事に家に辿りついた。 「只今戻りました。」 「雪麻さん、息切れてますよ。大丈夫ですか?」 「はい。」 私の家は、祖母、母、兄、姉の五人家族で皆敬語で毎日話している。 幼い頃から厳しい教育を受けたから今更どうって事はないけど、由宇の前だけは普通だった。さっきの悪魔カイルの時は敬語だったけど… 「雪麻さんが帰って来たら千代様が部屋に来るようにと言われてました。」 「直ぐに行きます。お母様、有難うございました。」 「どういたしまして😃」 他の人からみたら他人行儀だと思うかもしれないけど天童子家に生まれた以上決まりは絶対なので誰も逆らう者はいなかった。 「千代様、雪麻今帰りました。お待たせ致して申し訳ありません。」 「!雪麻さん、今日はいつもと違いますね。昨日私の夢に神様が降りられて雪麻さんを黒い陰から守る様にとおっしゃられました。」 「黒い陰なるものとは一体何の事でしょうか?」 「雪麻さんがこの部屋に入って来た時に私が感じた異質な者の事を話しましょうか?」 千代様(お婆様)の目は私が今日あった出来事を見抜いていた。 黒い陰とは悪魔の事だろう。千代様の夢に現れた神様が私の危機を知らせてくれたみたい。 「参りました。千代様が仰りたい事は私からお話しします。」 千代様には逆らえない。隠し事等もってのほかだ。 そして、私は千代様に包み隠さずに全てを打ち明けた。 「悪魔の魅力に雪麻さんが惑わされなかったのは神様の守護があったからでしょう✨」 「神様は立派な方ですね😃私を悪魔からお守りして下さるなんて幸せ者ですよ。」 「その心を忘れてはいけませんよ。雪麻さんは、神様に見守られているのですからね。」 「そうみたいですね。悪魔に屈する事なくこれからも精進しますよ😃お休みなさいませ。」 「雪麻さん、まだ話は終わっていませんよ。これからが大事なお話なのですからね。」 「…はい😔」 やっと解放されると思ったのも束の間で、まだ長い有難い?お話は続く… 「雪麻さんにとって大事な事ですからよく聞いて下さい。」 千代様は真剣に私に神様からいいつかった大事な話をしてくれた。それは、悪魔カイルから聞いた天使アレフの事だった。 「雪麻さんは、天使アレフ様の生まれ変わりらしいですよ。」 「天使アレフ様とはどの様な方なのですか?」 「神様にお遣えした美しい天使様の様です。神様お気に入りの」
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