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何十年も昔の鏡が、未だに光り輝いているのは大切にされてきた証。
そして、何千何万の人の姿を映しこんできた、という事実。
古来より大切に扱われてきた物体には、魂が宿ると信じられてきた。
この鏡もその例に漏れず、純粋な生まれたての魂が宿った。
魂は命を紡いで、やがて鏡は動き出す。
しかしその命はいつの間にか、純粋さを失っていた。
鏡故の業なのか、それとも彼の魂が歪んでいたのか…
悲劇がここから始まる。
この鏡のある駅が立つ、この街での物語。
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