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高橋 南。
私の幼少からの大親友。
家だって近隣同士。
名字も同じ。
いつでも一緒に居て、お互いに相談事をぶちまけたり、喧嘩だって沢山した。
だけど喧嘩すると必ずタイミング良く謝りあって二人してお腹が痛くなるくらい笑いあっている。
互いの両親も親友同士だから、良くどちらかの家に行ってご馳走になったりする。
それくらい私達は一緒に居る。
「やっば!もう来るじゃん!」
そう立ち上がった瞬間、丁度玄関からチャイム音が響いた。
後片付けを母親に任せ、簡単に歯を磨いてから、鞄を手に持ち玄関へと向かう。
玄関を開けると同じ制服を着た南が待っていた。
「ごめん!お待たせ。」
「ったく、どうせ私が来るの忘れてたんでしょ?」
もう一度ゴメンねと苦笑いを返して二人並んでこれから入学する学校はどんな場所か、担任になる先生はどんな先生か、同じクラスになれるか、そんな話をしながら桜桃学院へと足を向かわせた。
桜桃学院の道程は家から歩いて20分くらい。
通学路は杉並がズラッと並んでいて所々に桜もチラホラと咲いている。
小学生や中学生の通学路となっている為、車はほとんど通らない。
もちろんその中には春華達が入学する桜桃学院の生徒も歩いている。
学院はもう目の前。
どんな学校生活が待っているのか、それはまだ二人にはわからない。
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