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桜桃学院。
全校生徒約6000人という大規模な有名校。
有名校と言うだけあって生徒数だけでなく生徒会だって半端ない。
「……すごッ」
門を潜り抜けた先には、何百坪あるのかわからない程のグランド。もちろん部活中の生徒だって居る。
「ほらッ、そんなとこに突っ立ってないでクラス表見に行くよ。」
口をあんぐり開けてる春華の隣では南が春華見てクスクス笑っていた。
そんな春華を余所に腕を引っ張って南は先へと促して行く。
グランドはとても広い。
クラス表が設置されてある校舎まで距離は軽くある。
部活生の邪魔にならぬようスタスタとグランドを通り抜けていく。
さすが有名校。クラス表の周りには沢山の生徒達。春華達はクラス表を見るのに精一杯爪先を伸ばす。
「あった!南、同じクラスだよ!1年E組だって!」
同じクラス。幼稚園の頃から一度だって離れたことはない。
二人は両手を繋ぎながらピョンピョンと飛び跳ねていた。
「すみませんけど、そこで飛び跳ねられていると、とても迷惑なんですが。」
少し…いや、かなり気取った口調で背後から話かけられた。
ごめんなさいと振り返ってみれば、赤身がかった茶髪でウェーブのかかった腰までの長い髪、スラッとした細い足。同性でだって分かるような美人だった。
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