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「まったく。これだからどっかの庶民は礼儀が無くて困るのよね。」
長い髪を掻き上げながら春華達に文句を言いながらその場を立ち去っていく。
そんな態度に南は腹が立って「何よ。あの態度…」と女の背中に文句をぶちまけている。
一方、春華は女の姿を目で追いながらジッと見つめていた。
「春華!入学式始まっちゃう!急ぐよ!」
体育館に着けば沢山の先輩と思われる在校生に新入生。6000人となれば沢山の生徒で体育館は埋め尽くされている。
そんな中、春華達は自分のクラスの椅子が並べられている場所へと腰を落ち着かせる。
座席順は名前順。
同じ名字を持つ二人はもちろん隣同士。
式が始まり、各々の生徒の名前がA組から呼ばれていく。
E組の番になり、そろそろ名前が呼ばれると思いきや、「西城 飛鳥」と名前が呼ばれ体育館中が騒めき始めた。
西城と言えば誰もが知っている西城グループのトップに立つ財閥だ。
そんな令嬢が同じ学校、同じクラスに居るとはビックリだ。
そして西城 飛鳥と呼ばれた方を見ればクラス表を見ていた時に文句を言ってきたあの女。
同じクラスだったのはとても気まずい。
順々に名前が呼ばれ次には春華の名前が呼ばれた。
元気良く「はい。」と返事をし立つ。隣に座っている南も春華同様に立った。
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