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「神に向かってひでぇ口の聞き方だなオイ。宇宙人やらは信じてるくせに無神論者とは…言っとくが、てめぇの命も俺が握ってるようなもんだぜ?」
「いや信じられるわけがないじゃないですか。もう少しマシな嘘ついてくださ…
「くしゃみ」
「へっくちっ!…え?」
文句を言いかけたのを遮るとともに男があたしの鼻を指さしてそう言うと、急に出たくしゃみ。
唖然として男を見つめると、またニヤリと笑って次々体を指さしてきた。
「耳鳴り」
キィン――…
「涙」
ポロッ
「咳」
「ゴホゲホッ」
「腹痛」
「ぅぐっ…」
「右足がつる」
「いたたたた!!!!ちょっ…ギブギブ!」
これ以上の苦痛なんてまっぴらだ!
悲鳴のような声で叫ぶと、男は満足そうに「解除」と呟いた。
その瞬間、体が正常な状態に戻る。
呆然としていると、神と名乗る男はニヤニヤと実に楽しそうに微笑みかけた。
…性格まで黒っ…
「嘘ではないと理解していただけたかな?」
「うん…あとあんたの鬼畜さも十分すぎるくらい理解した。」
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