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「あぁ、どうも。」
皮肉を込めて言ったつもりなのに、コイツにはほめ言葉に聞こえるらしい。やっぱ頭わいてんな。と内心で毒づいてみる。
「何また失礼なこと考えてやがる」
「どぇ!?」
読心術まで!?なんなんだコイツ…
「だから神?」
「いちいち人の心読むな変態ぃー!」
男…もとい神は心底可笑しそうにケラケラと笑った。
あ、やっぱかっこい…じゃなくて!!
「そういや神って、名前はないの?」
もはや敬語無しの呼び捨て。けれど神は気にしていないらしく、それについては何も言わなかった。
「いや、一応だが名はある。ソウマだ。呼び捨てで構わない。これから長い付き合いになりそうだからな。」
「できればその縁今すぐ切りたいわ」
「ぷっ…お前ほんとおもしろいな…気に入った。」
「あんたなんぞに気に入られても嬉しくないっ」
ギャーギャーと言い争いをしていると、突如
「ソウマ様ー!!」
空から声とともに何かが降ってくる。…犬だ。
デカ!!なんで空から犬が降ってくんの!?
…あたしこそ頭大丈夫かな?
犬はまっすぐにこちらへ向かってきて、スタンッと地面へ降り立つとその姿を変えた。
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