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ソウマの不満などほぼ無視で、テナはまたも大きな犬の姿になり、背中にソウマを乗せると飛び上がって空へ昇っていく。
「上から見てるぞー!俺が何をしたかは学校行けばわかるかもな!!たまに遊びに来るからなーー…」
ソウマが叫ぶ声もだんだんと遠くなっていった。
嵐が去ったように静かになった十字路。
今までのは夢だろうかと錯覚してしまうほど静かだ。
むしろこの出来事が錯覚だったのかも…
頭がごちゃごちゃしてきたので首を振ってそれらを消した。
「あたし疲れてるんだ、きっと…うん。
…さて、今までなにしてたっけ…って学校!!」
思い出して、慌ててまた全速力で走り出す。まぁどうせ間に合わないだろうけどね…
校長の涙を思い出しながら、あたしは必死で足を動かした。
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