入学式

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俺は教頭の話を聞きつつ後ろを向いた。後ろには女子が座っていた。 俺が振り返ったのに気づいたのか、一番前の列にいた女子が一人こっちをみてニコッと笑った。 俺はそれに微笑み返すと、隣のクラスの女子を見た。 たしか、元カノは四組だったから。 だけど人混みで見つけられず、俺はさっさと前を向いた。 女漁りしてると思われるのも嫌だったし。 『トノは彼女とかいない?』 俺はトノに聞いた。 トノはかっこいいし、さわやかで女が好きそうな感じだと思った。 「いるよ。一個下で部活のマネージャーだった子。」 『へぇ。』 「コウは?」 「こいつ、隣のクラスに先月別れた元カノいんだよ。」 『ノブ!』 「まじか!?気まずくね?」 『いや、仲いいし。今はただのダチ。』 「そーなんか。」 なんか話が変な方向にいっちまって焦ってたら、ちょうどいいタイミングで入学式が始まった。
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