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「ちゃんと学校までの道覚えてるかとか世話焼きやがって。」 『いい姉ちゃんじゃん。』 「うっとおしいじゃん。」 俺には兄弟がいないからわかんないけど、あんな美人の姉貴いたら絶対うれしい。なのにタカときたら姉ちゃんの世話焼きな性格にグチってばかりだ。 もったいねぇの。 『…にしても、この坂まじできついっ』 俺らの学校は山のほうにあって、俺らが住んでるとこからはずっと上り坂。 帰りはずっと下りだからいいけど、さすがにきつい。 でも男のプライドっつーか、自転車から降りることはしたくなかった。 俺とタカは立ちこぎして頑張って長い上り坂を登りきった。 『まじ、この坂に、慣れる日、くんのか!?』 「はぁ…俺、一日でリタイアしそっ…」 二人とも息を切らしながら校門をくぐった。
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